「うちの子、何も話してくれない」と感じていませんか?
学校から帰ってきた子どもに「今日どうだった?」と聞いても、「別に」「普通」のひと言で終わる。
何か悩んでいそうなのに、聞いても話してくれない。気づいたら不登校になっていた。
そんな経験をされている親御さんは、とても多いです。
でも少し立ち止まって考えてみてほしいことがあります。
「子どもが話さない」のではなく、「子どもが話せない理由が、家庭の中にあるかもしれない」ということです。
これは責めているのではありません。
なぜなら、気づくことが変化の始まりだからです。
この記事では、「話を聞かない母親」と「何も言えない子ども」の間に起きていることを、丁寧に解き明かしていきます。
なぜ母親は「話を聞けない」のか

まず、母親の立場から考えてみます。
「ちゃんと聞いているつもり」という方がほとんどだと思います。
でも、実際には「聞いているようで、聞けていない」状態になっていることがあります。
・家事をしながら
・イライラして半分怒りながら
・よそ見をしながら
そうなんです。多くの場合、何かを「しながら」話を聞いているんですね。
忙しいから仕方がない。
確かにそうです。
しかし、子どもの立場になって一度考えて欲しいのです。
あなたが子どもの立場だったら、どんなふうに話を聞いて欲しいですか?
どんなふうに話を聞いてくれたら、安心出来て認められてると感じるでしょうか?
信頼関係が築ける話の聞き方とは、どんな聞き方なんでしようか?
① 自分自身が余裕のない状態にある
家事、仕事、子育て、夫婦関係……お母さんはいつも何かを抱えています。
心の余裕がないと、子どもの話を「ちゃんと受け取る」ことがどうしても難しくなります。
子どもの話を聞きながら、頭の中では
「夕飯どうしよう」「洗濯物たたまないと」と別のことを考えている。
そういった状態で聞いていると、子どもには「お母さんは聞いていない」と伝わってしまいます。
そうすると母親に「話しても無駄」「もう話すのはやめよう」と子どもは思ってしまうんですね。
② すぐに「解決」しようとしてしまう
子どもが「学校でこんなことがあった」と言った瞬間、「じゃあこうすればいい」「先生に言おう」と動き出してしまう。
これは親の愛情からくる行動ですが、子どもにとっては「話を途中で取られた」「解決させられた」という体験になります。
子どもはただ「聞いてほしかった」だけなんです。
まずはゆっくりと一つ一つ、子どもの話を聞くようにしてみましょう。
それどけで子ども安心します。
また母親に話をしよう、聞いてもらおうという気持ちになるんですね。
③ 自分が「聞いてもらえなかった」経験をしている
これは見落とされがちな視点ですが、とても重要です。
幼い頃、自分の気持ちを親にちゃんと聞いてもらえなかった経験がある人は、「聞く」ということの感覚がわからないことがあります。
自分がされてきたことを、知らずに繰り返してしまうのです。
「話を聞けない」のは、性格や環境の問題ではなく、母親自身が「聞いてもらう体験」を十分に持てなかったからかもしれません。
反対に、聞いてもらえずに悲しい思いや母親に対して蟠りがある場合があります。
その場合は、母親は「しっかりと子どもの話を聞く」という態度をとるようになってくるんです。
なぜ子どもは母親に「何も言えない」のか

次に、子どもの側を見てみます。
子どもの言動の大半は、その子なりの理由があることが殆んどなんです。
何でなのか?と疑問を持ったり子どもを責める前に、「子どもを知る」ことに努めてみてはどうでしようか。
① 母親に「話しても変わらない」と学んでしまっている
過去に話したとき、うまく受け取ってもらえなかった、すぐに否定された、解決策を押し付けられた。
そういう経験が積み重なると、子どもは「話してもしょうがない」と学んでしまいます。
これは心理学でいう「学習性無力感」に近い状態です。
「どうせわかってもらえない」という思いが、口を閉ざさせているんですね。
そうすると、本音を閉じ込めてしまい益々学校に行き難くなってくるんです。
② 子どもは母親を傷つけたくない、心配させたくない
特に感受性の強い子どもは、
「これを言ったらお母さんが悲しむかも」
「心配させたくない」という気持ちから、自分の気持ちを抱え込みます。
母親を守ろうとして、自分が我慢してしまうのです。
そうならない為にも、子どもが話しやすい環境を作ることが大切になってきます。
母親に話しても大丈夫、わかってくれる、認めてくれるし安心する。
そういった環境になると「心配させたくない」という気持ちよりも「話したい、聞いて欲しい」という気持ちの方が大きくなっていくんです。
③ 子どもは自分の気持ちを言語化できない
小学生〜中学生の子どもは、まだ自分の感情を言葉にする力が育ちきっていないことがあります。
「なんか嫌だ」「もやもやする」という感覚はあっても、それを「友だちにこう言われて、こう感じた」と具体的に言葉にするのが難しいのです。
言葉にできないから、黙ってしまう。
黙っているから、親には「何も考えていない」「話す気がない」と見えてしまう。
少し待ってみる、目線を合わせて優しく問いかけてみる。
そうすると少しずつでも話し始めるかもしれません。
焦らずにゆっくり待ってみてくださいね。
母親と子どもの関係を変える具体的な解決策

解決策① 母親は子どもに聞く前に「存在を認める」
子どもが帰ってきたとき、「今日どうだった?」と聞く前に、「おかえり、疲れたね」とだけ言ってみてください。
質問する前に「存在を迎え入れる」この一言が、子どもの心を少しほぐします。
毎日これだけでも、続けることで母親と子どもとの空気が変わってくるんです。
「分かってくれる」「安心する」そうして子どもは素直に本音を言えるようになるんです。
解決策② 母親は子どもに「アドバイスしない」と決めて聞く
話を聞くとき、「今日はアドバイスしない」と自分の中で決めてから聞いてみてください。
「そうだったんだね」「それはつらかったね」「うんうん」——それだけでいいです。
何も解決しなくていい。
子どもは「聞いてもらえた」という体験を積み重ねることで、少しずつ話してくれるようになります。
解決策③ 母親は子どもの話の「ながら聞き」をやめる時間を作る
一日の中で、5分だけでいいです。
スマホを置き、家事の手を止めて、子どもの方を向く時間を作ってみてください。
量より質が大切なんです。
毎日5分、ちゃんと向き合う時間が、「この人は聞いてくれる」という信頼を作っていきます。
解決策④ 母親は「言えない子」には「選択肢」で聞く
「何かあった?」という漠然とした質問より、
「今日、楽しかったことと、ちょっと嫌だったこと、どっちが多かった?」というように、答えやすい形で聞くと話しやすくなります。
言語化が苦手な子には、「10点満点で今日の学校は何点?」という聞き方も効果的です。
「5点」と言えば「どんなところが5点だった?」と自然に会話が広がります。
母親は子どもに問いかけていくんです。
母親が答えを誘導するのではなく、子どもの意思で自然と答えが出るまで待ちましょう。
優しく、そしてゆっくりと待ちながら子どもの答えを聞いていくんです。
その時も「ながら聞き」ではなく、手を止めて、目線を合わせ、身体の向きを子どもに向けて話を聞くよう心掛けてみましょう。
解決策⑤ 母親自身が「話す・聞いてもらう」体験を持つ
これが最も大切かもしれません。
お母さん自身が、誰かに話を聞いてもらう体験を意識して持つようにするといいんです。
友人でも、カウンセラーでも、日記でも構いません。
自分が「聞いてもらう」体験を重ねると、自然と「聞き方」が変わってきます。
話を聞いてもらって安心したり、気持ちがスッキリすると「話して良かった、また話したい」と感じるんです。
そうしたことから、子どもの話もゆっくりと聞こうと思えるようになるんですね。
母親が自分を満たし安心することが、子どもへの関わりを変える一番の近道です。
「話す」=「手放す」なんですね。
まとめ

– 「話を聞けない」のは余裕のなさ・解決癖・自分の経験が原因のことが多い
– 「何も言えない子」は、話してもわかってもらえないと学んでしまっている
– まず「おかえり」「そうだったんだね」だけでいい
– アドバイスしないと決めて、ただ聞く時間を持つ
– 親自身が「聞いてもらう体験」を持つことが、関係を変える一番の近道
話せる関係を修復するには、一日では簡単ではないかもしれません。
しかし、難しくはないんです。
今日の一言から始められるんです。
今日はアドバイスしないで聞いてみよう」——その小さな決意が、子どもとの関係をじわじわと変えていきます。
ゆっくり一つずつ、子どもの話を聞くことから始めてみてくださいね。
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*この記事を読んで、「あ、私のことだ」と感じた方へ。気づいたあなたは、もう変わり始めています。焦らなくて大丈夫です。*

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