「私、ずっと感情を押し込めてきたかもしれない」
子どものことで悩みながら、自分の気持ちは後回しにしてきた。怒りも悲しみも不安も、「お母さんだから」と抑えてきた。
そういうお母さんが、とても多いです。
でも、抑えた感情は消えません。行き場をなくした感情は、知らないうちに子どもへの言動に滲み出ます。イライラが声に出る、ため息が増える、ふとした言葉がきつくなる……。
そして不思議なことに、お母さんが自分の感情を整理すると、子どもの心も落ち着いてくることがあるんです。
この記事では、感情を「書き出す・言葉にする」ことの力と、具体的なやり方をお伝えします。
特別な道具もスキルも必要ありません。ノートとペンがあれば、今日から始められます。
目指
なぜ母親が感情を抑えてしまうのか

まず、なぜお母さんたちは感情を押し込めてしまうのかを考えてみます。
① 「母親は強くあるべき」というプレッシャー
「子どものためにしっかりしなければ」「私が不安になってはいけない」という思いが、感情を表に出すことを許さなくなります。
特に、子どもが不登校や不安を抱えているとき、親は「揺れてはいけない」と自分を律しがちです。
そうすると母親自身が疲れてしまうんです。
心も身体も疲れてしまい、前向きな思考で子どものことを考えることが難しくなるんですね。
そうすると母親は更に自分を責めることになるんです。
② 母親は感情を出す場所がない
夫に話しても「気にしすぎ」と言われる。
友人には言いにくいし、相手を選ばなければ更に傷つくことになる場合もあります。
ましてや親にも心配させたくない……。
感情を安心して出せる場所がないと、内側に溜まっていくだけです。
そうしてまた自分を責めてしまい
「駄目な母親だ」と感じてしまうんです。
本当は駄目な母親なんかじゃないのに、自分を責めてしまうんですね。
③ 幼い頃から「感情を出してはいけない」と学んできた
自分が子どもの頃、泣くと叱られた、感情的になると否定された、という経験がある方は、感情を出すことに罪悪感を持っていることがあります。
「感情は出してはいけないもの」という思い込みが、大人になっても続いているのです。
そうなると「感情を出さないことは自分を守ること」となっている場合が多いんですね。
感情や言葉を飲み込むことで、その場をやり過ごす。
自分さえ我慢すればいい、そうすれば何も起きない。
そうやって自分を押し殺してきたのではないでしょうか?
母親の抑えた感情が子どもに影響する仕組み

ここが、この記事で最もお伝えしたいことです。
子どもは、親の感情に非常に敏感です。
言葉にしていなくても、表情や声のトーン、空気感から「お母さんが何かを抱えている」と感じ取ります。
お母さんが感情を抑えて「大丈夫なふり」をしていると、子どもは無意識に「感情を出してはいけない」「本当のことを話してはいけない」と学びます。
親が感情を隠す → 子どもも感情を隠す → 子どもが何も言えなくなる
この連鎖が、気づかないうちに起きていることがあるんです。
逆に言えば、お母さんが自分の感情と向き合い始めると、子どももそれを見て「感情を出していいんだ」と感じ始めるのです。
子どもは母親のことをとても良く見ているんです。
子ども自身は無意識で感じている事も多くありますが、その殆んどが「母親を想うからこそ」の感情なんですね。
母親が「書き出す」ことが子どもの感情整理にも効く理由

感情を整理する方法はいくつかありますが、「書き出す」ことは特に効果的です。
頭の中をぐるぐると回っている思考を整理して止める必要があるからです。
なぜその必要がるかというと、思考を整理しないと感情を整理することが難しいからなんです。
① 頭の中でぐるぐるしていたものが「見える」
不安やイライラは、頭の中にある間は漠然としていて大きく感じます。
しかし紙に書き出すと「これが私が感じていることか」と客観的に見られるようになるんです。
感情が「可視化」されることで整理されていきます。
深く悩んでいた事柄だとしても、書き出すことで「大したことではない」という事に気が付くことができるんです。
② 書くことで脳が「処理済み」にする
心理学の研究でも、感情を言語化することでストレスホルモンが下がり、気持ちが落ち着くことが確認されています。
書くという行為自体が、脳に「この感情を処理した」という信号を送るのです。
最初は何を書いていいのか分からないのかもしれません。
最近起こった嫌なこと、気になることから少しずつ書くようにしてみてください。
書き出す事に慣れていくようにしていきましょう。
③ 自分を責めるループから抜け出せる
「なんでこんなことになったんだろう」「私がダメだから」という思考のループは、頭の中だけで考えているとどんどん深みにはまります。
書き出すことで「今の自分はこういう状態にある」と俯瞰できるようになってくるんですね。
そうすると自己否定していた思考が和らいでいくのが分かるんです。
具体的に何をどうしていけば良いかが分かってきます。
今日からできる「感情の書き出し」実践方法

基本のやり方を3ステップでまとめてみました。
ステップ① 今感じていることを、そのまま書く
「子どもが学校に行かなくて、毎日不安で、正直もう疲れた」
「こんなこと誰にも言えないけど、消えてしまいたいくらい辛い」
——こんなふうに、きれいな言葉でなくていいです。
誰かに見せるものではないので、本音をそのまま書いて、書き殴るように書いてもいいんです。
汚い言葉でも、愚痴でも、矛盾していてもいいです。
兎に角、書いて書いて書き出していきましょう。
ステップ② 「なぜそう感じているか」を書く
「子どもの将来が心配だから」
「誰にもわかってもらえないと感じているから」
「自分が悪いんじゃないかと責め続けているから」
感情の奥にある理由を探してみてください。
書いていけば奥にいある感情も出てくるんです。
自分では気が付かなかった、感情に気が付くことができるんですね。
ステップ③ 「今、自分が本当に必要としていること」を書く
「誰かに話を聞いてほしい」
「一人でゆっくりする時間がほしい」
「ただ、大丈夫だよと言ってほしい」
これを書くことで、自分が何を求めているかが見えてきます。
本当はどうして欲しいのか、置き去りにしてきた自分の気持ちを探しにいく受け取りにく作業をしていきましょう。
感情の書き出しを続けるためのコツ

毎日でなくていいんです。
苦しいとき、もやもやするとき、感情が爆発しそうなときだけで十分です。
義務にしてしまうと続かないので、「書きたいときに書く」くらいのスタンスで初めてみてはどうでしょうか。
誰にも見せない前提で書くようにすると気にせずになんでも書けるようになってきます。
「誰かに読まれたら」と思うと、本音が書けなくなります。
書き終わったら閉じてしまってもいいし、破り捨てても構いません。
短くていいんです。
まずは2〜3行でも書いてみましょう。
「今日は疲れた。誰かに話したかった。」まずはそれだけでも書いた意味があります。
そこから「なぜそう感じたのか」「本当はどうして欲しかったのか」それを書いてみましょう。
隠せている本音、蓋をしている本音を可視化する、認めることが大切なんです。
母親が子どもと一緒に「感情を言葉にする」時間を作る

母親が感情を書き出すことに慣れてきたら、子どもと一緒にやってみることもできます。
「今日どんな気持ちだった?」と聞いてみて、それを紙に書き出しながら話をすることをお勧めします。
「今日の気持ちを絵や言葉で書いてみよう」と紙を渡すだけでも、子どもが感情を表現するきっかけになります。
子どもに合った方法を探してみるのもいいですね。
上手に書かなくていい。正解もない。ただ「感情を外に出していい」という体験が、子どもの感情整理の力を育てていきます。
言ってもいい、口に出しても大丈夫という経験と体験をすることが大切なんですね。
まとめ

– お母さんが感情を抑えると、子どもも感情を隠すようになる
– 感情を書き出すことで、「見える化」「脳の処理」「自己批判からの解放」が起きる
– 本音をそのまま書く→理由を探す→本当に必要なものを書く、の3ステップ
– 毎日でなくていい。短くていい。誰にも見せなくていい
– お母さんが変わると、子どもも変わり始める
感情を抑えることは、強さではありません。
感情と向き合うことの方が、ずっと勇気がいることなんです。
まず今日は、ノートを一冊用意してみてください。
今まで抑えてきた感情や自分に嘘をついて隠してきた感情を書き出していきましょう。
気持ちがスッキリとして穏やかになるのを感じられるまで続けることをお勧めします。
*この記事を読んで、何か感じたことがあればぜひコメントで教えてください。あなたの言葉が、同じように悩む誰かの力になります。*

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